伝染性紅斑が流行しています
[2025年5月9日]
伝染性紅斑は、ヒトパルボウイルスB19が原因の感染症です。両頬がリンゴのように赤くなることから、「リンゴ病」とも呼ばれており、小児に多い病気です。
症状としては、約10~20日の潜伏期間を経て、微熱や風邪の症状などがみられ、両頬に蝶の羽のような赤い発しん(紅斑)が現れます。その後、手や足に網目状の発しんが広がりますが、1週間程度で消失します。中には長引いたり、一度消失した発しんが短期間で再度出現することもあります。
大人では、関節痛を伴う関節炎や頭痛がおこりますが、ほとんどは合併症を併発することなく、自然に回復します。
頬に発しんが現れる7~10日前にウイルスの排泄量が最も多くなります。発しんが出現したときにはウイルスの排泄はほとんどなくなっています。
主な感染経路は、感染している人の咳やくしゃみなどのしぶき(飛沫)に含まれるウイルスを吸い込むことによる「飛沫感染」と、ウイルスがついた手で口や鼻などの粘膜に触れることによる「接触感染」です。
予防するための有効なワクチンや薬はありません。
予防には、こまめな手洗いやマスクの着用を心がけることが大切です。
伝染性紅斑に感染したことのない女性が妊娠中に感染した場合、胎児にも感染し、胎児水腫などの重篤な状態や流産のリスクとなる可能性があります。
※胎児水腫とは、腹部(腹水)や胸部(胸水)、皮下など全身に浮腫をきたす重篤な病気です。
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